Music for Orphans

音盤収集記。

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音楽

ベストディスク2021 50~1

今年も良い音楽に恵まれた素晴らしい一年でした。筆者の体力不足で画像とコメントは二十位からになります。ご了承下さい。 50.Alice Gift / Alles ist Gift cymbelinerecords.bandcamp.com 49.Saint-Léon / Signs of Saint Léon 2016-2019 saint-leon.bandca…

核、審美、思想──音楽の収集とそれ以降のリバイバル

0.初めに この一連の文章では、様々な議論を生みがちな音楽ジャンルという概念を先ず個人的に定義し、それを前提に聴者と作家の相互関係によって起きるリバイバルという現象について記述し、その上でシューゲイザー、つまり単なる形式に留まらず、それ以降の…

2020ベストメタル 25位~1位

25,Vuur & Zijde / Impavida / Split ニュージーランド出身のアトモスフェリック・ブラックメタル・バンド、Vuur & ZjideとImpavidaによるスプリットEP。 Impavidaのデヴィッド・リンチの映画を彷彿とさせる様な悪夢的な感覚もVuur & ZijdeのDead Can Dance…

ベストディスク2020 50位~1位

50,Mrs. Piss / Self-Surgery Chelsea Wolfeを中心に据えたゴスど真ん中なグランジ・プロジェクト。強烈な情念とゴシック精神、90'sグランジへの偏愛に撃ち抜かれる内容で今年一年愛聴していた。というかゴシックなグランジというだけで大好物。ソロ名義でい…

シューゲイザーについての私的雑感とレビュー

この記事ではシューゲイザーについての個人的な雑感とレビューを綴っていきたいと思います。単なる一シューゲイザーリスナーの見解に過ぎないですし、歴史を体系的に纏める為の記事でも無いので抜けや不備、間違いが多々あると思われます。悪しからず。 ・初…

ポストパンクについての私的雑感とレビュー

この記事ではポストパンクについての私見と個人的に気に入っているアーティストのレビューを綴っていこうと思います。傾向としてはゴシックなアーティストを列挙するつもりです。素人の個人的嗜好に沿った見解と選択であり、体系的に歴史を纏める為の記事で…

ダークウェーヴについての個人的雑感とレビュー

本記事では個人的なダークウェーヴについての雑感と気に入っているアーティストについて言及していこうと思います。体系的に歴史を纏める為の記事では無く、入門編ですら無い素人の所見ですので各所に抜けや不備、間違いがあると思われます。悪しからず。 ・…

Grouper / Grid of Points

安息と傷の修復、祈りと瞑想。初期の華やかな祭儀的音楽より現在のGrouperの方が好きかもしれない。 Grid of Points Grouper オルタナティブ ¥1375 music.apple.com

Lucid and The Flowers / Recapture

「Love is Blind」という楽曲に眩暈と陶酔を覚えた。ヴィジュアル系やジャズの影響と60年代への憧憬を高い次元で昇華したどこか不穏で退廃性の漂う優れたドリーム・ポップ。メランコリーと妖しさ、愛の喪失と再生。 RECAPTURE - EP Lucid And The Flowers オ…

Joy Divisin / Closer

イアン・カーティスの死後発表された2ndアルバム。Unknown Pleasuresよりゴシック性と陰鬱さ、歌詞の内省性と文学性が際立ち、深化という言葉で片づけたくは無いがバンドの音楽性がより優れたものになっているのが伺える。特に「24 Hour」、「The Eternal」…

Thomas Méreur / Dyrhólaey

現世から離れた旋律とエセリアル性。Grouperに通じるものを感じる。 Dyrhólaey Thomas Méreur シンガーソングライター ¥1528 music.apple.com

Levi Patel / Affinity

透徹したトーンと暖かな楽曲を併せ持ったネオクラシカル的なポストロック。ストリングスとベル、シンセサイザーと讃美歌の様なコーラスの採用と抒情的なギターの旋律が美しい。非ロック的な楽器というか、ストリングスが採用されたポストロックと言うとGY!BE…

Christoph Heemann & Andreas Martin – Lebenserinnerungen Eines Lepidopterologen

何度聴いたか分からない、クリシュトフ・ヒーマンとアンドレアス・マーティンが創り上げたシュールレアリスティックで幻想的な名盤。Die Sagenhaften Huhnerでのアンドレアス・マーティンの美しいガットギターとヒーマンの透徹、幽玄かつシュールレアリステ…

浦邊雅祥 / 我は聖代の狂生ぞ

ロートレアモンの影響を感じる優れた日本のインプロヴィゼーション。所謂ゴスでは無く、文学由来の本来的なゴシック性を感じる。間の感覚と透き通ったアルトのトーン、鎖を鳴らす音ですら表現に変える表現力が素晴らしいと思う。十代の頃愛聴していた。1stLP…